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トラの森と共存する「暮らし向上プロジェクト」進行中!

トラ保護基金がWTIと共に中央インドで進めている「コミュニティー・プロジェクト」が進行しています。トラ保護区の周辺で暮らす人々は9万人いるとされています。コミュニティー・プロジェクトとは、彼らがトラの森に家畜を入れてしまったり、たきぎなどの伐採によるダメージを減らすための生活改善プロジェクトです。2013年の進行状況です。

・圧力鍋を使って森を守ろう
コリドー内のソダラゴンディ村の各世帯に配布した圧力鍋があまり使用されていないことがわかったため、その使い方についての再トレーニングが行なわれました。このトレーニングには村の女性全員が参加しました。

・多様な森の恵を持続可能な範囲で利用する秘訣
森の恵みの収穫を持続可能にするトレーニング 2月7日から9日にかけて、「村落科学センター」のソハム・パンジャ博士を講師に招き、「森の恵みの収穫を持続可能な範囲にする秘訣」についてトレーニングが行なわれました。ソダラゴンディ村とジャンバラパニ村の村人たちが参加し、伝統的な林産物である「マフーア」「テンドゥ」「チロンジ」「シァタワル」それぞれの採取の仕方についてトレーニングを受けました。また、「アンバディ」の花のシャーベット作り、「タロタ」のコーヒー焙煎、ミミズなど「虫」の分解者としての役割を積極的に活用した堆肥(コンポスト)作りの実演も行なわれました。

・「マフーア」加工のトレーニング>
3月14日から16日にかけて、ソダラゴンディ村とジャンバラパニ村の村人16名が「マフーア」のピクルス、シャーベット、ジャム、「シャタワール」のサプリメント作りを学びました。

・市場での販売トレーニング
市場での販売トレーニング 「マフーア」加工のトレーニングを受けた村人たちが、政府主催のゴンディア県の特産物を販売する「パラシュSHGフェア(市場)」に参加しました。この5日間のフェアは、マハラシュトラ州農村開発省とゴンディア県農村開発局との共催によって毎年開催されています。「SHG」は、インドの農村に見られる村人たちによる互助組織的な仕組みのことです。研修生たちは、ゴンディア県SHGメンバーの協力を受けながら、県の様々な地域から持ち込まれた特産物の販売を実践しました。この実践は、やがて自分たちが生産した特産物を市場で販売し生計の手段とするときのための貴重なトレーニングとなりました。

自分たちのSHGを作ろう
マフーア加工のトレーニングを受けた11名の村人たちはソダラゴンディ村のSHGを立ち上げました。このSHGは、マフーアや村周辺で採取できる森の恵みで製品を作り、販売していきます。言ってみれば「トラの森での暮らしベンチャー事業」です。このSHG運営のサポートは地元のNGOに委託します。

・「トラの森での暮らしベンチャー事業」に必要な機器を提供
トラの森ベンチャー事業に必要な機器 事業に必要なミキサー、封かん器(パッケージに封をする機械)、計量器、包装具をSHGに送りました。

・他の村でも「トラの森と共存する暮らし向上プロジェクト」を
WTIがプロジェクトを実施する必要がもっとも高い村々の「優先度リスト」を作成しています。ここに載っている村の暮らしは森に特に大きな影響を与えています。ソダラゴンディ村はその筆頭です。今回、「リスト」に載った村々の学校と保育施設(政府が農村部の子どもの飢餓・栄養失調を防ぐために作った制度)を訪ねて、プロジェクトに主体的に参加する能力などを調査しました。結果は、今後プロジェクトを展開する村の選定に活かされます。

・村人のナグジラ野生生物保護区見学
ナグジラ野生生物保護区見学 「森の恵みの収穫を持続可能な範囲にする秘訣」についてトレーニングを受けたソダラゴンディ村、ジャンバラパニ村の人々がナグジラ野生生物保護区を訪ねました。そして、保護区における規制や生物多様性を確保することの重要性を学びました。


・戸川理事長、現地視察実施
戸川理事長現地視察 2月に戸川理事長が現地入りし、ナグジラ野生生物保護区、コリドー内のソダラゴンディ村、ジャンバラパニ村を訪ね、それぞれのプロジェクトの進行状況を確認し、WTIの現地スタッフと意見交換しました。




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