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南インド・トラ生息状況調査プロジェクト、終了

JTEFが協働パートナーのインド野生生物トラスト(WTI)と行ってきた「南インド・トラ生息状況調査プロジェクト」が終了しました(プロジェクトの背景についてはこちら)。

トラの個体数推定については、マイクロサテライト遺伝子マーカーの採用により、個体と遺伝的多様性を識別するに十分な情報を得ることができました。最低、3つの異なった家族に属する17個体の存在を確認することができました。サティアマンガラム森林区の広大な面積(1455km2)に対して17頭という個体数は、決して高い密度とはいえません。

トラの主要な獲物動物の密度推定については、サティアマンガラム森林区では周辺のトラ保護区と比較して密度が低いことも明らかになりました。一般に広大でトラの生息地として好適な多くの地域でトラが低密度または欠如しているのは、獲物動物の密度が低いことが大きな原因となっている可能性があると言われていますが、サティアマンガラムでもこのことが当てはまると考えられます。

今回の調査プロジェクトの結果は、タミル・ナドゥ州森林局に報告しました。そして、密猟防止はもちろん、獲物動物の豊富さを改善するためには人為的に破壊され、攪乱されたところを中心に、水源や森林の修復による生息地改善策が必要と提言いています。この成果から、今後のサティアマンガラム・トラ保護区の管理に活かされることが期待されます。
なお、この報告書は、公益信託地球環境日本基金の助成により作成しました。

プロジェクトの報告書はこちら



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