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1月21日、今年2件目の死亡事故

2014年、元旦早々に1頭が交通事故の犠牲になりました。さらに1月21日にも轢死体が発見され、JTEFやまねこパトロールのメンバー、環境省西表野生生物保護センターをはじめ、関係者に大きな衝撃を与えました。

2013年に発生したイリオモテヤマネコの交通事故死は6頭にのぼっています。この件数は、環境省が記録を開始した1978年以来もっとも多い数です。この6件の事故のうち1頭(子ネコ)は発見時にはまだ息があり逃げてしまいましたが、出血量から判断して生きている望みはないようです。

このように事故が相次いでいる背景には、イリオモテヤマネコ側の事情、人間側の事情が複雑に絡み合っている可能性があります。それでも間違いなく言えることは、自動車が法定速度(40km/h、集落内は30km/h)を守っていれば多くの事故は防げたはずだということです。

西表島を走る唯一の県道は、1993年(平成5年)以来改修工事が進められ、2014年度(平成26年)には完了する予定です。この間、道路の幅は広げられしかも直線化されてきました。工事が進むに従い、その気になれば70 km/hでも80 km/hでも平気で出せる区間が増えました。やまねこパトロールが行っているスピード測定でも、60 km/h以上出している車は珍しくなく、70 km/h以上出している車もあります。このようなスピードでは、夜間、路上のイリオモテヤマネコを発見しても避けることはまず不可能です。

昨年のように多数のイリオモテヤマネコの悲劇が起きることは、絶対に避けなければなりません。車に法定速度を守って走ってもらうこと、路上にイリオモテヤマネコができるだけ出ないようにする工夫など、進めていきます。

イリオモテヤマネコ交通事故死
2014年1月21日に発見された子ネコの亡がら(写真提供:環境省西表野生生物保護センター)


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