ブログ:国内象牙市場閉鎖に背を向けた法改正

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「種の保存法」という法律が改正され、日本国内での象牙の取引管理が強化されることになりました(2017年6月2日公布)。1年以内には、改正された法律が施行されることになります。
この改正法について、「法的な裏付けをもって、今の日本が直面する希少な野生動植物の保全を改善しようという意思は、示された」と歓迎する意見もありますが(WWFジャパン/トラフィック)、現実は逆であると言っても過言ではありません。致命的なのは、次の2つの点です。
第1に、改正法は、 ワシントン条約締約国会議において昨秋全会一致で採択された国内象牙市場閉鎖決議に背を向けています。
第2に、改正法は、もっとも深刻な問題である、密猟象牙のロンダリングを招くずさんな象牙登録手続や、全形が保たれた牙のみを対象とする規制のあり方等について、まったく手を付けませんでした。
改正法がとった措置は、「象牙取引業者による法令遵守の姿勢を信じて、それにすべてを賭ける」という甘いやり方に過ぎません。
昨年2017年の種の保存法改正の国会審議では、JTEFによる長年の象牙取引問題への取組みが注目されたのか、参議院環境委員会に事務局長の坂元が「参考人」として招かれて意見を陳述し、国会議員からの質問に答弁しました。JTEFはまた、国会議員にはたらきかけ、改正法と、さらに広く日本の象牙政策について政府を追求する質疑を行っていただきました。改正法は成立してしまいましたが、日本政府による象牙取引政策の問題点は明確にできました。

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