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ゾウのニュース & JTEFのコメント

ケニア、2トンの非合法な象牙を押収

AFP(フランス通信社)で流したSAPA(南アフリカ通信社)のニュースから、2010年08月23日

 「ケニア当局は、マレーシアに密輸される予定だった2トンの未加工象牙および5頭のサイの角を、同国の主要空港で、押収しました」と、野生生物当局職員は語った。当局職員によれば、この、推定150頭のゾウから取った象牙は、20年間をかけて集めたものらしく、「ここ最近のケニアで発見された象牙のなかでは、最大のもの」であることを示している。

 「我々は、この象牙は20年間に渡って集められたとみています。かなり古いものもあり、また、最近のもの、6ヶ月前のものもあります」ケニア野生生物局(KWS)ジュリアス・キッピンゲッチ局長は、ナイロビ国立公園内で展示された押収済みの牙に囲まれて、ジャーナリストたちに述べた。「押収に伴い、2人の容疑者が逮捕されました」と、ケニア野生生物局は語った。

 象牙は、アボカドの中に隠され12の木枠に詰められた状態で、ナイロビ国際空港内で捜索犬に見つかった。

 「自然死した動物から採取したものかもしれません。叩き切られた牙もあり、単に引き抜かれたものもあります」とキッピンゲッチ局長は述べた。「最近では、ケニアの空港や港を経由して中東や極東に運ばれる野生生物製品の違法取引事件に頭を悩ましています」と、ケニア野生生物局は声明の中で、今年タイ、ベトナム、香港で、密輸される途中に取り押さえられたことに触れつつ、語った。

 昨年の11月、ケニア野生生物局職員は、最近押収された5000キログラムの象牙を展示して見せた。ケニアにいる現在のゾウの頭数は、約35,000頭である。
(翻訳協力 蔦村的子)

【JTEFのコメント】
 日常的に象牙やサイの角など野生動物製品の密輸が行われています。末端価格が密猟者に払われる報酬の何十倍、何百倍にもなるため、マフィアが介在する違法取引は止まりません。いまだに日本や中国の象牙需要は高いのです。「わざわざゾウを殺して作る象牙のはんこは要らない!」という世論の高まりが必要です。


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