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ゾウのニュース & JTEFのコメント

ジンバブエ、ゾウやヒョウを競売へ

トビアス・マニュチ(Tobias Manyuchi)、2011年03月04日

ハラレ発―ジンバブエ野生生物局は、ゾウやライオン、ヒョウといった大型動物の狩猟パッケージツアーの競売を3月4日に予定しており、国内外から大勢のハンターが参加するものと見込まれる。

狩猟キャンプとして知られるこうしたパッケージツアーでは、10日間から14日間、ジンバブエ北西部のニャカサンガ地区フルングウェ狩猟地とサピ狩猟地において狩猟を行い、その獲物を袋詰めにする。

「対象動物は、ゾウやライオン、ヒョウ、バッファロー、カバのほか、クーズー、インパラ、ウォーターバック(いずれも蹄のあるアンテロープの仲間)、鳥類といった平原に生息する動物です」と、国立公園・野生生物局は声明の中でこう語った。

同局はさらに、「参加するには購買許可証取得のため、狩猟キャンプには1万ドル、漁労キャンプには500ドルの保証金を預け入れなければなりません。しかし販売条件がすべて整えば返金が可能です」と述べている。

2009年に行われた前回の競売では、オーストリアやドイツ、ロシア、スペイン、米国などから入札者が参加しており、ジンバブエは150万ドルの利益を上げた。

同局は、動物の間引きをはじめとした理由で、過去10年間に数回の狩猟許可を与えている。

その一方、国内では同時期に密猟が横行した。これは主にロバート・ムガベ大統領および大統領率いるジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU PF)による暗黙の了解のもと2000年から押し寄せた黒人居住者が原因だとされている。白人所有の農園や狩猟対象動物保護団体は、食用として黒人居住者が密猟を行っていると非難している。

かつて白人所有であった保護団体は現在、権力を持つ政府高官およびジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線党員の管理下にあり、野放しになっている違法なトロフィー・ハンティングに関する報告がなされてもこの状況は一向に改善されていない。そのうえ政府は、政治家の密猟への関与を否定しており、密猟は国の管理下にあると主張している。
(翻訳協力 梅村佳美)

【JTEFのコメント 2011年4月】
野生動物たちが多かった過去ではトロフィー・ハンティングも成り立ったのかもしれませんが、どの動物たちも減少しているなか、人間が管理しきれないという理由から人間が決めた数まで間引きや狩猟で管理するのは自然の摂理に全く反しています。特にトロフィーハンティングは立派な鬣を持つライオンや体の大きい動物たちが狙われるのですから、自然に淘汰されるのとは全く違います。
野生動物たちを売り買いして国を豊かにするということはありえません。
また、保護区管理など野生生物行政の財源確保のためにトロフィー・ハンティングが有効だと主張されることもあります。しかし、限られた裕福な外国人だけが参加するこの種の「公的な入札」と汚職問題との関係は切っても切れません。特にジンバブエのような政情不安定な国で、競売したお金はどこへ行くのか。楽しみのために動物を犠牲にして得たお金が誰かのポケットを富ませることに終わるようなことがあるとすれば、最悪です。


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