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もう1頭のトラの死

インド バンガロール Chetan R記、2010年4月22日

Chetan Rの報告によるとTN 森林官とバンガロールの野生動物保護者との共同調査でトラの皮が押収された。

しかし4月15日、タミル・ナドゥ 野生動物保護センターによる調査で元密猟監視者テカンから4歳のトラの皮を押収し、さらに一頭のトラの死亡があきらかになった。場所はカルナタカ州とタミル・ナドゥの州境マシナグディであった。

このトラは州境の森林で1カ月前に捕獲されたものらしい。

テカンからは野犬、ゾウの歯、シカ皮、8頭のシカの角も押収された。

テカンはムドゥマライ・トラ保護区内での野生動物密猟や皮などの部位の取引で告訴された。

火曜日にはウッドランドホテルでヒョウの皮を販売しようとしていたリーダー、ベラ・バサンチが逮捕された。

「ただただ驚くばかりです」野生生物保護のボランティアのカルチックは言った。「私達はヒョウの皮を売ろうとする人からチップをもらっていましたが衝撃的なことに本当はトラの皮だったのです」

逮捕後1ヶ月間タミル・ナドゥ野生保護局とバンガロールのボランティアが共同で取り調べを行った。

「取調べはうまくいきました。」ムドゥマライ・トラ保護区のフィールドディレクターのラジブ・シュリバスタバ氏は言った

「私達はテカンが野生動物取引の首謀者だったことをつきとめました。彼は拘引されています。これは深刻な事件です。

テカンはタマリンドを愛好しかつては反密猟者でしたが数年前に野生動物の取引業者側にまわったのです。

「様々な対策が講じられていたにも関わらずトラが命を落としたのは不運でした」

トラの保護プロジェクトを専門としている活動家ビノド・クマール・ズナイクは言った。

野生動物保護関係者のためのインフラ整備の遅れと国際市場でのトラ製品の需要の高まりでトラの密猟に歯止めがかからなくなっているのです。

しかしこの事件後、国際トラ保護機関は本格的な取り締まりを始めました。「これは本当に深刻な事態です。カルナタカ州,タミル・ナドゥ州, ケララ州が協力して野生動物の取引や密猟を取り締まることになりました。今回の事件は調査中です。活動は今後更に強化されるでしょう。」シュリヤスタバは言った。

参考資料
トラ製品価格表
トラの皮: 20万ルピー(413,762円)
トラの爪: 50,000ルピー(103,440円)
トラの歯: 15,000ルピー(31,075円)
トラのほおひげ: 5,000ルピー(10,344円)
(国際市場の大体の相場)

トラの死亡数
2006
37
2007
27
2008
29
2009
32
2010
13
(4月現在)
資料提供WPSI インド野生動物保護協会

(翻訳協力 山崎多佳子)

【JTEFのコメント】
デリーや中国から遠くアクセスが容易でないインド南部でもこのような事件が起きています。トラの死亡率は発覚したものだけですから、密猟されたトラはこの数倍かもしれません。トラの爪や歯、ほおひげは、幸せになれるチャームとして販売されていますが、殺されたトラからのものを身につけて幸せになれるとは思いません。

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