世界のニュース

トラのニュース & JTEFのコメント

タイの税関職員、ぬいぐるみの中から子トラを発見

ジョナサン・ワッツ、アジア環境担当記者 guardian.co.uk、2010年8月26日

タイのバンコク空港の税関職員が、動物のおもちゃでいっぱいの預け入れ手荷物の中から、薬で眠らされた子トラを発見した

イラン行きの飛行機に乗る予定だった31歳のタイ人女性が持っていたサイズ超過の荷物をX線検査したところ、動物の心臓や他の内臓器官が動いているのが確認された。

当初、この動物は鎮静剤を打たれた猫と思われて専門家が呼ばれたが、後に絶滅の危機にあるトラの子供であることが判明した。動物を隠そうという稚拙な試みから、かばんの中はトラのぬいぐるみでいっぱいだった。

野生の子トラが捕獲されたのかそれとも飼育下で繁殖されたものなのか、またどこから連れてこられたのかを調べるために、DNA検査が進められている。タイ当局と協力して野生動物取引の取り締まりに当たってきた密輸監視組織TRAFFICは税関職員たちの働きを称賛したが、この事件は、不断の監視とより厳しい罰則の必要性を示すものでもあると警告した。

「預け入れ手荷物に生きたトラを入れて密輸しようとする人がいるということは、明らかにそれだけ野生動物の密輸が簡単だと考えていて、処分を恐れていないということです」と、TRAFFICサウスイーストアジアの事務局長代理、クリス・R・シェパード氏は言う。「それを変えるには、野生生物の密輸業者に常に圧力をかけ、罰則を厳しくするしかありません」

子トラは国立公園・野生生物・植物保全局の保護センターに収容された。

女性の名前は公表されていないが、子トラの最終目的地について警察が尋問を続けている。
(翻訳協力 木田直子)

【JTEFのコメント】
この子トラがどこから来たのか、野生かファームからか。いずれにしても生きとし生けるものの命の重さをどう考えているのでしょうか。

現地パートナーリンク集リンクのお願いお問い合わせ個人情報保護方針