トラのニュース & JTEFのコメント
トラ殺害に対して1830万円の罰金
密猟者が絶滅に瀕した野生動物を殺した場合、7年以上の懲役刑および30万ルピー(約549,000円、1ルピー=1.83円/2010.10.26)以上の罰金を科せられることになりそうだ。また、インド政府は、野生動物の国際取引を規制するための2つの組織を設置することを決めた。
法務省は1972年に制定された野生生物保護法に含まれる100以上もの修正案を承認し、世界の野生生物保護法に足並みをそろえた。これは、野生生物保護に関する国際条約からの要請によるもので、ここにはインド在来以外の生物も含まれている。
ジェイラム・ラメシュ環境大臣によると、森林部局および法執行機関の権力を強化することとなる今回の法案は内閣の承認を得たのち、冬の議会で審議されるであろうとのことだ。
今回の変更でもっとも重要な法案の一つは、管理当局および科学当局の2機関を設置することで、条約の規定を施行し、取引を規制することを目的とする。
管理当局は、科学当局の助言のもと、条約付属書に記載された野生生物の取引について許可書を発行する。
また、この2機関は、野生生物保護に関する国際条約でカバーされていないインドで発見された外来種を指定しその規制手段を講じる。
当局は、インド固有の生物の保護も同機関の役割であると述べている。
また、今回の法案では、野生生物の生息地を保護するために、森林権利法や生物多様性法といった他の法律の活用について初めて言及している。
これらの法律と野生生物保護法とを相互に適用させるための措置であると当局は述べている。
絶滅の可能性がもっとも高い生物を法的側面で密猟から保護するために、現在生息数が1411頭以下といわれているトラを法的規制が強いカテゴリー1に指定した。またライオン、ゾウ、サイ、ワニ類、レイヨウ類が同カテゴリーに指定された。
カテゴリー1に指定された動物を捕殺した場合、5年以上7年以下の懲役、50万ルピー(915,000円)から1000万ルピー(1,830万円)の罰金を科せられる。
絶滅危機に瀕したトリなどを含むカテゴリー2に指定された野生生物を捕殺した場合、3年以上5年以下の懲役と30万ルピー(549,000円)以上の罰金を科せられる。
動物に対して虐待をした場合も処罰の対象となる。
(翻訳協力 平野容子)