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2011年、51頭のトラ殺される

インド・タイムス、2011年12月7日

 ニューデリー:2011年の1月から12月5日までの間に、インドの様々な州で51頭のトラが命を落とした。主要な野生生物愛護団体のNGOがまとめた統計によるものである。月曜日にアソム州のカジランガ国立公園の付近でメスのトラが殺されたのが最新情報である。
 WPSI(インド野生生物保護協会)が示した数字によると、ウッタラカンド州が最も多く14頭のトラが殺されている。次に多いのがカルナタカ州で6頭であり、マハラシュトラ州とマデイア・プラデッシュ州が5頭である。
 密猟、交通事故、そして他の動物との闘いなどがその死因である。自然死や病気が原因の場合もある。村人、警察、森林管理局の役人によって殺されることもある。
 「トラの密猟者たちは、依然として活動的です。12月2日に、森林管理局の役人が密猟者の仕掛けたトラのわなを回収して修復してみせました。アンドラ・プラデッシュ州のナガルジュナサガル・スリサラム・トラ保護区に設置されていたものです」とWPSIの企画責任者のジョセフ氏は語る。

 今年になって、トラの皮、骨、頭蓋骨、爪がマニプール州、オリッサ州、マハラシュトラ州、そしてウッタラカンド州でも押収された。爪、犬歯、ひげのないメスのトラの死体が、11月15日にチャッテイスガール州のボラムデオ野生生物保護区で発見された。「パトロールに雇われていた労働者が殺したのです。逮捕されて投獄されています。メスのトラが生け捕った牛に毒を盛ったと白状しました。戻ってきたメスのトラが牛を食べて毒によって死にました。それから、爪や他の部位を死体から取り出したようです」 と、チャテイスガール州の森林保全官総監であるプラカッシュ氏は電話でインド・タイムスに話した。
 11月にはさらに3頭殺されている。11月3日に、メスのトラがマハラシュトラ州のチャンドラプル地方、ビラガオン村で電気モーターポンプのケーブルに感電して命を落とした。他には、11月20日に、トラがマハラシュトラ州カヴァトマールにあるティペシュワル保護区の近くで村民が仕掛けたわなにかかった後、死んだ。
 「そのトラは罠に掛かった後、逃げようとして窒息したようです。地元の農夫が逮捕されました」とマハラシュトラ州の別の森林保全官総監(Pricipal Chief Conservator of Forests wildlife/ PCCF wildlife)のサクセナ氏は語る。
 11月20日にB2として知られている14歳のトラが、マデイア・プラデシュ州のバンダブガル国立公園で負傷して見つかったので、森林管理局の役人が催眠銃で眠らせて救助した。しかし、しばらくしてトラは死んだとWPSIは報告している。
(翻訳協力 石塚信子)

【JTEFのコメント 2012年2月】
 インドの野生のトラは2011年3月の発表で1706頭です。インドでは保護区近隣の村人が家畜を森に入れて下草を食べさせてしまうため、トラの餌となるシカなどの草食動物の数が減ってしまっています。そこで目の前にいる家畜を襲うようになって、報復のために殺すことも多いのですが、トラの身体各部は非常に高い値がつくため、ひと儲けしようと考えてしまう村人たちもいます。トラのひげでさえチャームとして違法に取引され高く売れるのです。野生動物との共存の意義を粘り強く村人へ説いていく教育も重要です。


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