トラのニュース & JTEFのコメント
虎の骨と爪がウッタラカンドで押収される
ニューデリーより。1月11日、ウッタラカンド州ラムラムナガル近郊Kotabaghにおいて、虎の骨9kg, 虎の爪18個、歯3本、虎のひげなどがインド野生動物保護協会(WPSI)が支援する特殊部隊により押収された。
さらに、主席森林審議官(クマオン森林地域)のパラムジット・シン氏率いる合同作戦により、密猟者1名が逮捕され、ヒョウの骨2kgが押収された。それに先立ち1月9日には、ハルドワニ近郊ダウリ地区の村で、ヒョウや野生動物をわなにかけるためのスチール製トラバサミ7個を押収した。
WPSIの野生生物に関する犯罪データベースには、この2年間で43頭分のトラと365頭分のヒョウの身体部位の密輸と押収が記録されている。こういった野生動物犯罪の温床としてウッタラカンド州が浮かび上がってきており、2011年にはトラとヒョウの全国殺害数の30パーセントも占めている。
トラもヒョウもインド野生生物保護法のⅠ群に掲載されており、トラやヒョウに関連する犯罪は、3~7年の懲役刑と1万ルピー以下(16,106円 1ルピー1.6円)の罰金が科せられる。トラやヒョウの密輸の主な目的はその部位、毛皮と骨で、その主な需要は海外にあり、トラとヒョウに対する大きな脅威となっている。
しかし、野生生物犯罪撲滅へのウッタラカンド州による協同努力も功を奏し、この2週間に野生生物保護法に基づく重要な有罪判決がいくつか下された。
1月4日、ラムナガルの治安判事は、悪名高きトラの密猟者ダリア・バワリアに懲役3年と10000ルピーの罰金という厳格な判決を下した。ダリアは2008年、コルベット・トラ保護区でスチール製トラバサミをしかけた容疑で逮捕された。
同様に1月12日、ウッタラカシ地区のプロラの治安判事は、2010年にゴーラル(ヒマラヤで見られる野牛)、ホエジカ、カワウソの毛皮20枚を所持していた3名に対し、懲役3年と罰金1500ルピーの判決を下した。この逮捕は2010年6月4日、ヤムナ川上流地区森林職員とWPSIとの合同作戦の際に実現した。この3名はさらに森林法26項に基づき、懲役6か月と500ルピーの罰金も科せられた。
(翻訳協力 石原洋子)