トラのニュース & JTEFのコメント
密猟者への手助けが森林官の信頼性を失わせる
インドのベンガルトラの密猟が増加していますが、トラを守るべき森林官がその密猟に加担していたことがわかりました。
トラ密猟が常に増加しているが、森林官が関わったショッキングな2つの事件が連続してあった。トラの個体数が多いマディアプラデシュ州とマハラシュトラ州でのこと。
報告によると、3人がマディアプラデシュ州のペンチ・トラ保護区で最近捕まったが、銃痕のある2枚のトラ毛皮を持っていた。3人のうち1人が森林官だった。容疑者は詳細を話していないがWIIがDNAテストなどを行った報告をだせば詳細がわかるだろう。トラ保護区ではトラのDNAが記録がされているので2頭がどのトラかわかるだろう。
もう1件はマハラシュトラ州のタドバ・アンドハリ・トラ保護区のバッファーゾーンでのことだ。ズタズタになったトラの死体が発見され、5人が捕まった。リーダーの1人とその2人の息子が地元の村人で、森林局から配備されこの地域の水場を守り、モニターしていた。環境省の上級官は尊敬される森林官がなぜこんなことがわからないのか、また仕事を頼むときにどうして怪しまないのか、なぜこんな男に委託するのかと驚いた。しかし、この事件は真実がわからないまま終了した。「密猟防止のため州政府機関間での調整以外に情報ネットワークを設立する必要がある」と、森林環境省の下で野生生物犯罪管理を他の機関と調整し行っているトラフィック・インドのカリド・パシャ氏は言う。「野生生物犯罪は他の普通の犯罪と同じです。法律はあるが、証拠がないので有罪率は低い。犯人はすぐに出獄してくるので、犯罪を繰り返すのです。」と、このマハラシュトラ州の事件に関して付け加えた。
この事件を分析した国家野生生物理事会(National Board for Wildlife(NBWL)のキショル・リテ氏は密猟に関して森林官が共犯であることは無視できないと指摘する。森林官はその村人なので、森林や野生動物のことを知り尽くしている。地元の人々は外から来る密猟者への情報提供者になりうる。しかし、これら地元民が罠をかけるのもトラではなく自分たちの食料にする草食動物だ。ただこの罠に時々トラやヒョウがかかって、発覚するのである。
外から来る密猟者に情報を流してしまう森林官はお金に目がくらむのでしょうか。州政府が十分な手当てができていないこともありますが、森林官という仕事に誇りを感じられるような手当ても必要です。JTEFは、森林官向けのワークショップを開き、パトロールの効果的な方法を警察官や弁護士から学ぶ機会を持ち、1人1人にパトロール用装備を渡しました。 このパトロールキットは、非常に喜ばれています。このような機会を使って、森林官(レンジャー)がお互いに話し合いモチベーションをあげ職業倫理を自覚することも重要だと思います。