イリオモテヤマネコのニュース & JTEFのコメント
イリオモテヤマネコ事故死、43頭目
琉球新報、2010年1月28日
1月26日22時ごろ、県道白浜南風見線でイリオモテヤマネコが自動車ではねられた。運転手は環境省西表野生生物保護センターに通報し搬送したが、ヤマネコは死亡した。このヤマネコは由珍から高那にかけて定住が確認されていた個体だったという。
イリオモテヤマネコの交通事故死は、記録を取り始めた1978年以来、43頭目となる。
西表野生生物保護センターでは、イリオモテヤマネコの目撃、事故、死がいなどの発見情報を呼びかけている。
問い合わせ先は0980(85)5581。
【JTEFのコメント】
またも起きた交通事故。昨年2009年は4月4日(老オス)、7月22日(生後3ヶ月のオス)の2件ですが、今年は1月だけで2件発生してしまいました。同じ個体が頻繁に路上に出てくるという異常な行動も最近みられるようになりました。路上に出てくるヘビやカエルなどを狙うことが習慣のようになってしまっては大変です。道路を管理する沖縄県としては、路上へ沢の水があまり流れ出ないようになど、小動物を路上に出にくくする対策も必要になるのではないでしょうか。
この区域には土地改良の計画もあります。JTEFが支援する「イリオモテヤマネコ生息地保全調査委員会」は、道路を挟んで海岸林と後背森林をつなぐ、わずかに残された与那良川河畔林の伐採を避けることや、与那良川の護岸を将来的には植栽を伴う緩傾斜とすることなどを提言しています。