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イリオモテヤマネコのニュース & JTEFのコメント

ヤマネコと人とが共存していくために……調査報告書提出

琉球日報、八重山毎日新聞、八重山日報、沖縄タイムス、2011年01月25日

イリオモテヤマネコ生息地保全調査委員会(委員長・土肥昭夫元長崎大学教授)が1月24日に竹富町役場を訪れ、人間活動とイリオモテヤマネコとの共存を目指し、生息地保全に向けた第一次調査報告書をまとめて、町に提出した。

「第一次イリオモテヤマネコ生息地保全調査報告書」では、ヤマネコの生息地である標高200メートル以下の低地部を11地区に区分。さらに各地区をいくつかの区域に分け、(1)ヤマネコにとっての環境特性とヤマネコの生息状況(2)過去から現在に至る土地利用の状況(3)現在および将来の土地利用計画(4)土地利用の現状・変化がヤマネコに与える影響(5)土地利用にあたっての配慮すべき事項 を記している。

特に注意すべき地区として、土地改良事業がある船浦浦内、祖納干立、ヨナラ野原を挙げている。また、民間による大規模な土地取引がされた崎山半島、豊原の2地区でも森林伐採や土地の造成、湿地環境の現状変更などを避けるように求めている。

土肥委員長は、「報告書を最大限に活用し、ヤマネコと人間、地域住民との共存を図ってほしい」と要望した。JTEF事務局長の坂元雅行弁護士は「これから県と調整していけば、ヤマネコや他の動植物に負担の少ない賢いやり方や知恵が出せる」と述べた。

報告書を受けた富本傳副町長は「ヤマネコの生息環境の保全と土地利用方法を今後の町行政に生かしたい。ヤマネコとわれわれが共存できるよう知恵を絞りたい」と語った。

調査はNPO法人トラ・ゾウ保護基金の助成を受けて行われた。


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