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アフリカゾウ生息地支援

ビル・クラークさんのメッセージ

ビル・クラークさん写真 2009年の1月から8月の間に、アジアの東側の国々で16トン以上の象牙が押収されました。同じ時期、それ以外の地域の国々ではそのように大量な押収はありません。
2008年11月にインターポールがコーディネートした一斉摘発作戦では、57の象牙取引業者が逮捕され、数万点+1トンの象牙加工品が押収されました。加工品の多くは、箸、印鑑、煙草入れで、どれもアフリカで使われることはまれなものばかりです。
 これらの事実は何を語っているのでしょうか。それは、象牙の主要なマーケットが東アジアにあるということです。また、最近大きな問題になっているのですが、これらの国々でサイの角を加工した製品の需要も急増しています。このような違法取引に対応して、アフリカでの密猟が増加し、ゾウやサイの亡骸の発見が増え、レンジャーと密猟者との銃撃戦も激しく行われています。
 私は、長年にわたり、年に数度アフリカを訪ね、国立公園のレンジャーのトレーニングや違法行為の広域的な取締りなどに協力してきました。日本は象牙取引とかかわりの深い国ですが、多くの日本の方々はアフリカゾウを守りたいと願われていると信じています。JTEFがその声を届けてくださることはとてもうれしいことです。

JTEF担当者からの一言:坂元雅行

 1997年、第10回ワシントン条約締約国会議(ジンバブエ)に参加しました。試験取引といいつつ、1989年に決定されていた象牙取引禁止に風穴が開いた会議でした。しかも、輸入国は日本を名指ししてのものだったのです。この決定によって、またゾウに密猟のプレッシャーが押し寄せてしまうと悲壮な気持ちになってビル・クラークさんの目を見た時、負けずにがんばろうという光が輝いていたのを覚えています。
 アフリカには進化のプロセスがさほど妨げられることなく営まれ続ける場が広がっています。その進化のプロセスを継続させること=生物多様性の保全の象徴がアフリカゾウを守ることです。アフリカと日本は地理的に遠いですが、日本の象牙需要が「不幸な近さ」を演出してきました。ビルさんの協力も得ながら、グローバルな生物多様性保全に貢献するという「幸せな近さ」が創り出せればと思います。



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