活動紹介

トラ保護基金 ―絶滅の危機からトラを守るために―

北東インド・トラ生息状況調査プロジェクト

【プロジェクトの背景】

  北東インドを東西に流れるブラフマプトラ川は、ヒンズー教の創造神ブラフマーから名を得ているとおり、その豊かな流れとモンスーン時期の氾濫によって、南岸側に豊かな草地・森林・沼沢のモザイクを創り上げています。その結果、トラの獲物となるヌマジカやホッグジカなどがとても豊かです。この区域に指定されているカジランガ国立公園とその周辺は、トラの生息密度が世界でもっとも高い場所のひとつといわれています。
 カジランガで繁殖した若いトラ(とくにオストラ)は新たな住み場所を求めて旅立ちますが、国立公園の面積は約400平方キロメートル(東京23区のおよそ3分の2)と長期にわたって数多くのトラを支えるには手狭です。

 しかし、カジランガの南側の北東丘陵は、東側のミャンマーとも接しながら南に伸びる広大な森林におおわれています。この北東丘陵のスタート地点がカルビ・アングロン丘陵です。カジランガで繁殖したトラが北東丘陵に住み広がり続けるために、カルビ・アングロン丘陵の保全が重要です。その一方、ここはトラの生息状況調査がもっとも遅れている地域のひとつでもあります。実態をしっかり把握してこの地域でもトラを守る第1歩になることをめざします。

【プロジェクトの内容】

  トラ、それ以外の捕食動物(ヒョウなど)およびトラの獲物となる動物の生息状況を調査します。フィールドでは、カルビ・アングロン丘陵における自動カメラ撮影、痕跡(足跡、ふんなど)調査、獲物となる動物の目視調査などが行われます。調査結果は、トラの密度の推定、保護地域の拡張・新設など保全計画の立案に役立てられます。





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